「士気」を上げることは、スポーツではとても重要です。
とはいえ、大会前、試合直前、ハーフタイム中と「士気」を上げる場面は様々です。
そんなある種「生き物」のような「士気」を皆さんで考えてみましょう。
目次
- 大会前の「士気」
- 試合直前の「士気」
- ハーフタイム中の「士気」
大会前の「士気」
大会前、チームは優勝という一つの目標に向かっていかなければなりません。
しかし、「士気」というものは、誰しも同じように内に秘めているとは限りません。
各々で、楽しむことを目標としている者、絶対勝つと決めている者。
はたまた、2回戦まで勝てればいいやという者や、前に勝ったから勝てるだろう思う者。
この者たちの「士気」を確実に上げるには、各々にメリットを提供する必要が出ますが、一般のチーム内では基本的に不可能です。
こんなとき、皆の「士気」を出来るだけ上げるには、どういったことをすべきでしょうか。
この段階で大事なのは、チーム全体がこれから訪れる試合の一戦一戦で「どういう感情になるか?」
と問うことが大事です。試合を想定したこの問いの答えが、チームの「士気」が推し量れます。
本気で取り組むスポーツほど、この段階で既に「負けられる覚悟」がある者は恐らくあまりいません。
この意図を伝える必要性はさておき、チーム全員に対してこういった感情の裏付けから「士気」をあげていきましょう。
今まで苦手であった部分の修正や、長所の鍛錬を行うことにつながれば、よい結果が生まれるでしょう。
試合直前の「士気」
試合直前、ここでの「士気」は上で書いたように、練習につなげることは出来ません。
時すでに遅し。です。
ではここでの「士気」は何をするためにあるのか。
ここでの「士気」の重要な役割は、「これまでみんなで練習したことをここでしっかり出そう」という最終確認です。
そしてその気持ちが、この試合でどういう展開になっても揺らがないという「約束」になります。
試合時にこれが機能していないチームは、割と簡単に、相手チームの好プレーに飲まれます。
そして、味方のプレーへの不信感や、約束事を守る決意の弱さから、個人プレーに走りがちになります。
また、勝っていても、疲れが見え始めると力を出せなくなり、勝ち切ることが出来なくなります。
ここでの「士気」はこういった展開を見据えた「約束事」のためのものです。
「みんなで練習したことを出そう」という決意にするために必要とされるのです。
皆の勝ちたいという思いを冷静に客観視して、まずは約束事を守るということで一つ一つ着実なプレーを促しましょう。
ハーフタイム中の「士気」
試合の途中、展開が苦しくなったり、相手にのまれそうになった際にハーフタイムを取ります。
ここでの役割もまた、別物の意味が存在します。
試合中は相手が一枚上手で機能しないプレーや、個人のプレーが往々にしてあります。
そんな時、その「機能しないプレー」を一つ一つ排除していく必要があります。
ここでこの「士気」の役割が生まれます。
それは、「機能しないプレー」を「機能しないプレー」だと受け止めることです。
そして、冷静に受け止めたうえで、皆がすぐに切り替え、皆で新たな別の策を考慮していく力が必要となります。
人間性や人格を否定するのではなく、プレー一つ一つに対して、批評を行う事が重要です。
ここで生まれた新たな策を用いて、また相手にぶつかってやろうと鼓舞することで「士気」の向上をうまく図りましょう。